つつみ内科・皮ふ形成クリニック|福岡県柳川市|美容皮膚科・美容外科 、皮膚科、形成外科、内科、消化器内科、物忘れ治療

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形成外科

形成外科の疾患

粉瘤・皮膚腫瘍

皮膚内部に表皮から剥がれ落ちる老廃物が溜まることによってできる良性腫瘍が粉瘤です。皮膚腫瘍のなかでもっとも多く見られます。初期の段階ではしこりがみられる程度ですが、放っておくと大きくなり、細菌感染を起こすと痛みを伴うようになります。粉瘤を完全に治療するには、皮膚の下にできた袋自体を手術で切除しなければいけません。再発を防止するためにも手術をすることが一番確実です。
皮膚腫瘍と言っても様々な種類があります。当院では可能な限り日帰り手術を行っています。悪性が疑われる場合や、良性と考えられても見た目の上で切除した方がよい場合など状況は様々です。
経過を見ていて、徐々に大きくなってきている場合などは良悪性の問題のみでなく、傷跡の目立ち方の点からも早めの手術がお勧めです。状況によってはCO2レーザーなどを使用する場合もあります。ほとんどの場合、保険適応になります。
 

手術を受けられる方へ

手術は予約制となっています。外傷や感染の切開などは出来るだけ当日に対応するよう努めます。
手術の部位によっては、手術後の入浴は控えていただきますので、当日の朝などに入浴かシャワー浴をしてご来院下さい。
麻酔は、局所麻酔です。場合によっては塗り薬の麻酔薬を使用する場合もあります。
手術によっては、ご家族の方と一緒に来院していただき、運転を控えていただく場合もあります。
内服中の薬は医師の指示に従ってください。
創部の状態を見せていただくために、次の日は必ずご来院下さい。その後は抜糸の日にご来院いただく事になりますが、手術や創部の状況によって、毎日来院していただく場合もあります。
手術のキャンセル・時間変更などは、なるべく早めにご連絡下さい。
 
粉瘤.1
粉瘤摘出前(左)と粉瘤的術後(右)
皮膚腫瘍.1
皮膚腫瘍切除前(左)と切除5日後(右)

ホクロ(色素性母斑)

母斑.1
ホクロは、メラニン色素を産生ずる細胞が増殖したもので、一種の良性腫瘍です。ホクロは生まれつきのものもありますが、幼少期から徐々に大きくなったり、成人以降にも発生します。腫瘍であるがゆえに、まれに悪性のものもあり、切除し病理検査を行う場合があります(皮膚腫瘍に準じて、保険適応になります)。それ以外のホクロは、主にCO2レーザーの治療で取り除きます。
 

腋臭症(ワキガ)・多汗症

腋臭症手術.1
わきが(腋臭症)とは、わきの下の分泌腺である「アポクリン汗腺」からの汗の成分と皮膚表面の常在菌が混じりあって特有のにおいを発する状態をいいます。アポクリン汗腺は、ホルモンの分泌が活発になる「思春期」より活動をはじめるため、この頃に症状を訴える方が多いようですが、年齢とともにしだいに活動は低下していきます。

ワキガの治療について

1. 制汗剤 まずは「いい香りのする制汗剤」を使用してみましょう。当院では「塩化アルミニウム液の外用剤」の処方は行っています。低刺激性の制汗剤も市販されており、 最近では数日間という長時間に渡って効果の持続する制汗剤も出ています。
2 脱毛 毛穴が小さくなるため、においの元の量が減少します。1や2の治療でまずは効果を確かめてみましょう。
3. ボトックス注射 現在当院では行っておりません。
4. 手術(皮弁法)による治療 当院では片方ずつ日帰りで行います。わきの下にあるアポクリン腺を切除するスタンダードな方法です。麻酔の塗り薬を局所麻酔の前に併用してできるだけ痛みを少なくして行います。術後は皮下の血腫を防ぐ事が大切ですので、わきを圧迫するような形で帰宅していただきます。術後は数日間の通院が必要です。抜糸は術後1週間程度で行います。手術は保険が適応されます。

巻き爪

巻き爪とは、爪の片方または両端部分が皮膚に食い込むように伸びていく状態で、爪が食い込むことにより炎症と疼痛を繰り返します。
爪切りは非常に重要で、食い込んでいる爪を斜めにカットすると、爪の奥が伸びるときにまた食い込み始めるため、爪の角を残してスクエアカット(角張った形)することをおすすめします。

巻き爪の治療

1. 保存的治療 超弾性ワイヤー法(保険外治療)
伸びた爪の先端部分をワイヤーで矯正する方法です。ワイヤーを入れるだけの爪の先端の余裕が必要となります。
広がったワイヤーがスポーツや靴下の着脱等の障害になることもありますが、直後より広がっていき、痛みは取れていきます。調子が良ければ1ヶ月後の再診になります。爪が伸びてきた場合に、時々入れ替えが必要となります。
巻き爪ワイヤー.1
当院では信頼性のあるマチワイヤーを使用しています(多摩メディカル)
 
2. 根治術 陥入爪手術(根治術)
指の付け根に局所麻酔をし、食い込んで伸びる爪の両端部分が生えないように爪根部を切除し、レーザーなどで爪根部を焼却処理する方法です。2~3週間ほどのガーゼや絆創膏が必要です。手術後も爪を切りすぎると再発しやすくなります。手術は保険適応になります。

顔や手の外傷

形成外科では治癒後の見かけや機能の問題を考慮に入れて治療にあたります。創傷治癒という専門分野で、それなりの経験が必要とされます。
軟膏を塗るだけでは片手落ちになる場合があります。また創は時間的経過とともに動的に見ていく必要があり、その時点でのより良い対応は状況により様々です。
 
  • 初期治療の段階で、泥や異物が付いていることが多く、傷が不潔な場合は生理食塩水などで洗浄します。泥(異物)が詰まっている場合は麻酔をして洗浄します。後々の入れ墨様状態を防ぐためです。
  • 傷の状態によって、縫合や特殊な絆創膏の使用等の選択をします。
  • 翌日以降は、傷の状態を観察しながら、できるだけ早期に治る(上皮化・創傷治癒)よう処置を行っていきます。また後々傷あとが目立たないよう配慮した指導を行います。毎日通院していただく場合もありますが、ご家庭で処置をしていただきながら数日おきの通院の場合もあります。
  • 傷が閉鎖した後は、紫外線を防ぐ工夫などをしていただきます。縫合創の場合は、はだ色テープを貼ります。傷あとの幅の広がりを止めたり、接触による痛みを和らげたりします。紫外線を防ぐ効果もあります。

熱傷

湯たんぽなどによる低温熱傷と呼ばれるものや、化学物質による熱傷などもあります。また深さもさまざまで、それによって傷が治る(上皮化と言います)までの期間もいろいろです。
受傷により壊死(生体ではなくなった)した皮膚と生き残って損傷のない皮膚以外に、その後の治療によってどちらにも転ぶ可能性のある境界領域の皮膚というのがあります。その部分が出来るだけ回復するよう処置を行っていきます。一度壊死した組織は、除去されるまでは皮膚の再生を逆に阻害することもあり、経過を見ながら外科的処置を行うこともあります。
「湿潤環境」という一般化してきた創傷治癒の概念を間違わないように実践していくことが処置になります。

肥厚性瘢痕・ケロイド

正常の傷は、一時的に赤くなっても徐々に赤みが引き、目立たない白い傷となります。しかし、このような経過を取らず、いったん治った傷が1~2か月後から赤く盛り上がり、みみず腫れのようになることがあります。そのような場合には、肥厚性瘢痕やケロイド瘢痕の可能性があります。
肥厚性瘢痕とケロイドは見た目では区別は困難です。治療の効きやすさや再発の程度には大きな違いがありますが、その原因や治療はほぼ共通です。

肥厚性瘢痕・ケロイドの治療法

1. 内服治療
2. ステロイド軟膏・テープ
3. 圧迫療法
4. ステロイド注射
5. ポテンツァ(ニードルRF・マックーム)、CO2フラクショナルレーザー、医療用LEDによる治療
6. 放射線治療
7. メイクアップ
8. 手術療法
などがあります。当院では保存的治療が中心となりますが、レーザー治療や手術療法を選択する場合もあります。白い傷跡になっても、周囲との肌の質感の違いのためにその部分が強調されてお困りの場合は、ポテンツァ(ニードルRF・マックーム)やフラクショナルCO2レーザーによる治療も可能です。

眼瞼下垂症(まぶたの垂み)

まぶたがたるむと、皮膚が目に被さり視界が狭くなったり、眼瞼挙筋(まずたを持ち上げる筋肉)がつながっている腱膜と瞼板の癒合部分が緩むことで、まぶたを持ち上げる力が弱まるなど、まぶたが開きにくくなります。
その結果、眼瞼挙筋に付随しているミュラー筋がより強く収縮しようとするため交感神経が高まり、体を支える起立筋が緊張し肩こりが生じたり、眉毛を持ち上げる前頭筋が収縮し、額の横じわが刻まれる険しい表情となり、目の疲れや頭痛がでたりすることがあります。
 以上のような症状でお困りの場合は、保険適応で眼瞼下垂の手術をすることが可能です。まぶたの腱や筋など深層に及ぶ手術は行っていませんが、皮膚のたるみを改善させる手術は外来で可能です。お気軽にご相談ください。