還暦へのチャレンジPRPF そしてエトセトラ

私は禅をやっており昭和の禅の指導者の書籍を読むことがあります。私が生まれた頃の昭和の時代に、その指導者の方々が、物質主義の危険や国土を守るというのは家族を守ることと同じであるという事など述べられています。私が幼少期を思い出しても、あの頃はまだ日本は豊かさの真っただ中であり、精神の大切さ、すなわち霊主体従に目を向ける人たちは少なかったでしょう。その中でも禅の方々はそれを説いていた、つまり見抜けていたという事です。もし今でもご存命なら、「ほらね」と言われるのではないでしょうか。一般には何かを判断するには多くの情報を集めるのが一番と思われがちですが、先ほど書きましたように、その情報への反応メカニズム、もっと言えば執着が変わらないだけに、外ばかり見て自分と世界の二元性の中にどっぷり嵌るばかりでは難中の難です。意識を内面に向け判断している自らを観ていくことが禅やスピリチュアル等に共通した方向性でしょうが、今焦点を当てるべきはそこではないでしょうか。
と、この話題はこのくらいにして、いきなり話題は美容です。PRPF研究会が、日本PRPF療法学会となり、会員の方々には2か月1回の勉強会がルーチンとなりつつあります。参加して思うのは、このPRPFという領域でこれだけ日々美容を行う医師が集まって質疑応答・症例提示などを行うチームはほとんどないのではないかなという事です。自分が経験していない稀な症例や稀に起こるケースへの対応等、学びの多い学会です。有難い限りです。ご縁のある方々により良いものを提供できるように頑張っていきたいと思います。
ところで今日はPRPFのご高齢の男性の症例です。「少しでもあの頃に近づけて良かった」と、すごく喜んでいただいて、自分が還暦の時の写真を医院まで持って来られました。ご本人にも快く承諾いただきましたので、経年的な流れを提示してみたいと思います。いつも患者さんには、「だいたい10歳程度若返り感が出ます」と説明しています。PRPFを開始する頃にお世話になったベテランの先生方も、同様の説明をしていますと言われていました。どう感じるかは人それぞれでしょうが、患者さんが日々明るく元気に生きていける手助けとなったのなら、美容も人助けで、ご縁に感謝したいと思います。
PRPFではサンケンアイと言って上まぶたの凹みが気になる方もおられ、最近はその症例もありました。上まぶたも、下まぶたの凹みもそうですが、眼の周りの改善に伴って整容的問題だけではなく、眼の疲れなどの機能的な問題が改善するのはよくあることです。形態と機能は切り離せない関係にあります。筋肉という組織もそうですが、皮膚という外面の組織も関わりあう臓器の機能と密接に関係するようです。
PRPF以外の美容の話題や、内科的な臨床の話題も取り上げればいいのでしょうが、また時間を見つけて書ければと思います。特に最近では、食事や健康法では、これまたご縁のあった「鶴見式」を取り入れて、生活習慣病含めた指導の中に盛り込んでいます。そして冒頭に精神的な面の話題を書きましたが、メンタルでお困りの方への診療も行っています。薬は最小限にし、生じている本質への理解を深め、可能ならそれに関わる自らへの自覚、そのようなスタンスで行っています。PRPFからメンタルまで、この人は何をやっているのかと思われるかもしれませんが、ある感受性を持つ魂の医療活動とでも捉えていただけると有難いです。
2025年10月13日 18:30