診療の日々が淡々と過ぎていきます。認知症診療も行っていますが、以前から行っているコウノメソッドですが、やはり揺るぎない骨子だなあと今も思います。細かな改良点は今でも続いていますが、方向性たるや、認知症には絶対に欠かせないものです。名古屋フォレストクリニックの河野先生は実践医展開を始めたころから認知症の理念とも言うべきものを提唱されていますが、これそのものは変わっていません。だからこそ、内容がどんどん進化していっている感じです。最近では発達障害の領域まで中枢神経総合医としての範囲が広がっているようですが、私自身は自分の手が届く範囲までと心得て進んでいます。認知症診療の方面からいろいろ思う事は、個人ブログの方に書いていく予定です。

幸いこのメソッドで抗精神薬を使ってきただけに、高齢で遠方などに通院できずに、認知症含めた精神疾患をお持ちの方にもある程度対応できるのが、私そして患者さんとも幸運な事かと思います。ある患者さんの場合は、他院の処方をまるっきり変えてしまった場合もあります。結果は良好で、家族本人とも満足されている様子です。普通内科医がそんな事はできないと思われるでしょうが、何の根拠もなくそうやっているわけではなく、コウノメソッド的観点や経験からそうして、予想通りの結果というわけです。自分がもしこのメソッドに出会って無かったらと思うと、ぞっとします。わからないからすぐに精神科紹介、そこで何の根拠でどう薬が処方されているかわかるはずもありません。わからずに紹介した側は、出された処方に異論を言えるはずもありません。コウノメソッド様様です。おそらく今後総合医と呼ばれる範疇で仕事をするドクターは、この領域に無知では患者さんを泣かせる結果になるのではと予想しています。認知症診療もその中に入ってくるからでもあります。

今日は診察室で手放せない道具をアップしてみます。このハサミとライト。すでに10~15年ほど使っているかと思います。このような身近な道具はなかなか買い替える気が起こりません。このライト、実は私が内科から形成外科に転科した後で、最初に研修した病院が長崎大学形成外科だったのですが、最初は他の研修医の方々と同じ飯を食べ、同じ扱いでした。当直こそ内科経験がありましたので、それなりにさせていただく事で生活が維持できていたのですが、その他は同じ扱いの研修ドクターでした。内科と違い形成外科の病棟などでの処置の多さ。この2つは絶対に手放せない道具でした。長崎は熱傷が有名でしたが、熱傷の毎日の処置などは、ハサミでバサバサと包帯を切っていって、上の先生が手間取らずに処置ができるように配慮したものです。さらに暗い病棟などで処置をする場合は、天井のライトでは明かり不足で、局所はこのようなライトで照射しないと創部がよくわからないという事も多く、これもまた手放せない一品でした。実はこのライト、当時の講師の先生から頂いたものです。自分がまだ形成外科に転科して商売道具を持っていない頃でしたので、非常に嬉しかった記憶があります。その道具今でも手放せません。開業してからは処置には明るいLEDライトで照らしていますので、この手持ちのライトは内科の口腔内を見る道具になってしまったのですが、大切に使っています。自分でやれる範囲の形成外科をしっかり提供していく外科魂を忘れずにいたいものです。