シミ・あざ

シミ・あざ

シミ治療

シミは、加齢とともにメラニン色素が増えてくる疾患の総称です。シミの鑑別では生まれつきの太田母斑・扁平母斑などのあざもシミとして認識されてしまう可能性があります。
あざような色素異常疾患を除いたものをシミと捉え、シミを5つに分類し、シミの鑑別を行っていきます。

シミは、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)、SK(老人性色素斑・脂漏性角化症)、そばかす(雀卵斑)、肝斑、PIH(炎症後色素沈着)の5つに分類されます。
これらのシミは加齢とともに一つだけではなく混在して出現することも多く、治療の面からはACP(加齢性混在型色素斑)と捉え、レーザー治療などを行う前に、プレトリートメント治療を行うのが望ましいといえます。また、悪性が疑われるような疾患もありうるため、皮膚科的な診断も欠かせません。
プレトリートメント治療は内服や外用剤・点滴を中心とした治療になります。それらを2~3ヶ月行うのを前提に、機器による治療に入っていきます(状況によっては機器による治療が第一選択になる場合もあります)。

加齢性混合型色素斑へのプレトリートメント

当院でのシミへの施術治療

ケミカルピーリングやイオン導入は「美肌・ニキビ」のページをご覧ください

ほとんどのシミ治療で、ケミカルピーリングやイオン導入はお肌のメンテナンスとしてお勧めです。肝斑が混在する場合も施術可能です。また、シミの出来にくいお肌のために、ヒーライトⅡによる真皮治療とのセット施術もプレトリートメントの一つとしてお勧めです。

シミの5分類

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
13歳以上(多くは20歳以上)に多い顔面色素斑で、多くは両側性です。
色は灰色から褐色で、皮膚の真皮にメラニンを認めます。ADMに関してはQスイッチヤグレーザー(トライビーム)やQスイッチルビーレーザーによる治療が最も効果的です。
それ以外にトラネキサム酸の内服やハイドロキノンを外用するといった保存的治療もあります。肝斑など混在するシミとの鑑別が大切になります。

SK(老人性色素斑・脂漏性角化症)

SK(脂漏性角化症・老人性色素斑)

顔面のシミの中で最もよく見られ、見た目では平坦にとどまるタイプと隆起したタイプとがあります。
ADMやそばかすとの区別が必要です。ADMの色がグレーがかるのに対して、SKは茶系です。また、大きさもADMが4mm程度で揃っているのに対して、SKは大きさも様々です。
SKは当院のQスイッチレーザー(トライビーム)やQスイッチルビーレーザー、CO2レーザーなどで治療可能です。診察の際に診断とともに最適な治療方針を決定します。
SKは表皮のメラニンの問題であり、様々な治療法があります。外用療法などの方法もありますが、再発しないように皮膚良性腫瘍と考え完全摘除を目指すためにはレーザー治療が望ましいと考えられます。

そばかす(雀卵斑)

そばかす
小さな斑点の大きさが揃っており、鼻も含めて顔の前面に認められます。学童期から発症することが多く、診断は難しくありません。
表皮のメラニンを作る細胞の活動亢進状態で体質が大きく関係しています。顔面の色素を一定に保つという機構の失調と捉えられています。
表皮のシミであるため当院ではQスイッチレーザー(532KTPレーザーやヤグレーザー)やケミカルピーリングで治療していきます。

肝斑

肝斑
顔面の目のまわりを避けて褐色のシミが面として認められるようなものです。遺伝的要因・ホルモン・紫外線などとの関連が言われています。
シミの5分類を提唱している葛西先生は「慢性過刺激性のバリア障害」がベースにあり、「慢性炎症による色素沈着」を肝斑と定義されています。ADMが小さな斑点状なのに対して肝斑は面として見えます。また部位による違いもあり、色も肝斑は黄褐色でADMとは異なります。
肝斑はトラネキサム酸の内服やハイドロキノンなどのプレトリートメントが大切です。
また、頬をよく触るなどの過刺激状態が悪化因子ですので、「よくこする」という行為をなくしていく習慣の改善も求められます。肝斑とADMとが混在している場合は、肝斑の治療を優先させながら、ADMに対してはQスイッチレーザー(トライビーム)で治療していきます。

当院ではメラノサイトを刺激せずに肝斑を薄くしていくQスイッチヤグレーザーによるトーニング治療もご用意しています。
トライビームに搭載されているPTPモードにより少ない痛みで、効果的に肝斑を薄くしていきます。
また、肝斑においては、真皮上層の毛細血管治療や真皮再構築が重要と言われてきており、ロングパルスヤグレーザー(トライビームのジェンモード)による治療が有効になります。

PIH(炎症後色素沈着)

炎症後色素沈着
皮膚科学書には載っていない病名ですが、治療や施術で欠かせないシミの名称です。
肝斑が毎日の刺激状態が誘因となっているのに対して、こちらは一過性の原因です。したがって刺激を与えないように経過をみるのが基本になります。
しかしケアの後で、時間が経過してもなかなかとれないシミについては、色素が皮膚の中に閉じ込められた状態の場合があり、レーザー治療の適応となる場合があります。外傷後色素沈着として5回までQスイッチルビーレーザー治療が保険適応となります。
こちらは原因は一過性でも、色素が皮膚の中に閉じ込められた状態ですので保存的治療では困難と思われます。

QスイッチNd:YAGレーザー(トライビームプレミアム)

TRIBEAM本体

QスイッチNd:YAGレーザーは、美白や肝斑治療には非常に効果的なレーザーです。
メラニン色素等の特定の色素のみに反応するレーザーですが、極めて短い照射時間(ナノ秒)で深部へ高いエネルギーを与えることができるため、周囲への熱損傷の影響が少なく、皮膚へのダメージを最小限に抑えられます。

治療目的に応じて2種類の波長(532nm、1064nm)が設定できるため、浅い色素沈着(シミ・ソバカス)から深層のもの(茶あざ、青あざ、黒あざ、刺青など)まで、幅広い治療が可能です。

さらにトライビームプレミアムの特徴であるハイパワーで切れ味のよいレーザービームにより、より少ない回数で、効果的に治療できます。また肝斑治療では専用のPTPモードを搭載しており、痛みの少ない施術が可能となっています。

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Qスイッチルビーレーザー

Qスイッチルビーレーザー
当院で導入しているQスイッチルビーレーザー「MODEL IB 101」は、表皮だけではなく真皮層のシミも治療することが可能です。
Qスイッチルビーレーザーは、正常皮膚や血管には殆ど吸収されずメラニン色素にのみ吸収されるため正常組織への損傷を最小限に抑えながらメラニン色素を破壊します。

あざの治療として、いわゆる青あざや茶あざは保険適応にもなっており、取得の難しいといわれる「厚生労働省の医療承認」が与えられている機器です。
太田母斑・異所性蒙古斑 ・外傷性色素沈着症・扁平母斑が保険適応となります。
ロングパルスモードも兼ね備えているため、SK(老人性色素斑、脂漏性角化症)や母斑の治療で、Qスイッチモードも併用しながら適切な治療が選択できます。

Qスイッチルビーレーザーによる治療の流れ

1
診察
Qスイッチルビーレーザー治療の適応となるシミ(アザ)に施術を行います。
他のダウンタイムが少ない治療が望ましい場合は、そちらをお勧めすることもあります。
2
準備
レーザー照射前にパウダールームで、メイクや日焼け止めを落として頂きます。
治療する部位を決め、表面麻酔を塗布しお待ちいただきます。
3
レーザー照射
基本的には麻酔は塗り薬となりますが、状況によっては注射の場合もあります。その後のレーザー照射は数分で終了します。
照射した部位を冷却し、かさぶた保護のため軟膏を塗り、保護テープを貼って終了です。
保護テープの上から施術当日もメイク可能です。
4
アフターケア
施術当日のシャワー浴や洗髪は構いません。自宅ではお渡ししたテープと軟膏で2週間ほど(かさぶたの下に新しい皮ふができるまで)患部を保護します。
その後は患部に日焼け止めやテープを使用するなどして日焼けをしないようにします。
かさぶたが取れた後、患部が赤色や白色、もしくは色素沈着(戻りシミ)などの茶色になることがあります。
レーザー治療による肌へのダメージの大きさ、日常生活での扱い方(アフターケア)、肌質などにより個人差はありますが、一般的に治療から1ヶ月前後をピークに徐々に薄くなっていきます。
1回のレーザー照射で治療終了になることが多いですが、頑固なシミなどは複数回のレーザー照射が必要となります。

あざ治療

あざには、「先天性」つまり生まれつきあるものと、「後天性」もしくは「遅発性」つまり成長の過程で生じてくるものがあります。
メラニン色素の異常によるあざは、一般に茶あざ、青あざ、黒あざなどと呼ばれ、扁平母斑、太田母斑、母斑細胞性母斑(色素性母斑)などが含まれます。
一方、血管系の異常によるあざは、俗に赤あざと呼ばれ単純性血管腫、苺状血管腫、海綿状血管腫などがあります。

あざの治療は、現在レーザー照射ないし光治療が主流です。当院で扱うあざの種類としては、主に以下の8つです。

1. 茶あざ
扁平母斑、カフェオレ斑
2. 赤あざ
単純性血管腫、苺状血管腫
3. 黒あざ
色素性母斑(母斑細胞性母斑)
4. 青あざ
太田母斑、遅発性太田母斑(ADM)、異所性蒙古斑

これらはあざと言われるもののほとんどをカバーしています。しかし、よりマイナーなあざ(表皮母斑、脂腺母斑など)もあります。
シミについてのご相談の場合でも、実際にはあざであることがあります。これらに対してレーザートーニングやフォトフェイシャルを延々と照射し続けても改善する見込みはまずありません。
それらの施術を何回も受けているのに抜けないしみがある場合は、後天性もしくは先天性のあざである可能性を一度は疑ってみる必要があります。
メラニン系のあざに対しては、それ専用のレーザー(Qスイッチレーザー)による治療のみが有効です。

治療方法を要約すると

となります。
保険治療の適応は茶あざのQスイッチ・ルビーレーザー照射、黒あざの手術治療、青あざのQスイッチ・ルビーレーザー照射です。それ以外のものについては、保険外診療となります。
あざの治療目的で照射するレーザーは、ある程度痛みを伴います。少しでも痛みを少なく快適に治療を受けて頂くために、テープ麻酔、クリーム麻酔、局所麻酔注射などを組み合わせて痛みを感じにくくして照射しますのでご安心ください。
ダウンタイムやアフターケアはそれぞれの治療により異なります。診察の際にご説明させていただきます。